2014年ころから徐々に重要度が高まり、インバウンドマーケティングは今や現代を代表するマーケティング手法の一つです。これもインターネットの普及により消費者行動が一変したことや、モノで溢れた世界になり「ただ良い商品を作る」だけでは売れなくなってしまったことに起因しています。
インバウンドマーケティングを簡単に言うと“ユーザーに見つけてもらう”マーケティングです。
従来のマスメディアや新聞広告などは言わば強引なマーケティング手法で、企業側から一方的に情報を発信します。対してインバウンドマーケティングでは検索エンジンやソーシャルメディア、あるいは口コミなどでユーザーから商品やサービスを認知します。
これによりもともとニーズのあるユーザーへ訴求することができるので効率的なマーケティングを展開することが可能です。
しかしインバウンドマーケティングの重要性が高まっている理由はそれだけではありません。今回はその理由も含め、インバウンドマーケティングについてより理解を深めるためのポイントを5つ紹介していきます。
ユーザーは情報武装している
インターネット黎明期から比べ環境はだいぶ整理され、老若男女誰もが簡単にネットサーフィンを行える時代になりました。黎明期ではWebサイトへアクセスするためにURLの入手と入力が必要でしたが、今では検索エンジンにキーワードを入力するだけでブラウザが最適な検索結果を返してくれます。
各商品やサービスの口コミサイト・比較サイトなども溢れているので、ユーザーは簡単かつ強力に情報武装しているのです。
「ただ良い商品を作る」だけでは売れなくなってしまった原因の一つでもあります。
ではどうすればユーザーは自社商品やサービスを選んでくれるのか?それはより多くのベネフィットをユーザーに訴求することです。そういった面でマスメディアや広告などは発信できる情報量が少ないので適していません。
そこで登場するのがインバウンドマーケティングです。
Webサイトやソーシャルメディア、ランディングページならば商品やサービスに関して思う存分訴求することができるので、競合他社と明確な差別化が行えます。
インバウンドマーケティングの重要性が高まっている理由はニーズのあるユーザーを確保できるだけでなく、自社商品やサービスについてより深く知ってもらえるからなのです。
ユーザーとのコミュニケーションが成功のカギ
インバウンドマーケティングでよく言われる重要ポイントが「ユーザーとのコミュニケーション」です。しかし会話もできないマーケティングの中で、ユーザーとどのようにしてコミュニケーションを取っていけばいいのでしょうか?
その答えは「ユーザーファーストな考え方」と言えます。
例えば皆さんがオウンドメディア(自社Webサイト)を運営しているとして、そこに好きなことだけを書きなぐったコンテンツを掲載するとします。果たしてこれが「ユーザーファーストな考え方」と言えるでしょうか?もちろん答えはNOです。
書きたいことをただ書いているのでは単なるブログであってオウンドメディアでも、ましてやインバウンドマーケティングでもありません。
ではユーザーが求めているコンテンツを常に考え、アクセス解析でデータ分析を行いながら掲載するコンテンツを決定していきます。ユーザーにとって有益な情報とは?その中でも今求められているのは?これは「ユーザーファーストな考え方」なので、ユーザーとコミュニケーションが取れていると考えられます。
このようにインバウンドマーケティングでは如何なるチャネルにおいても、ユーザーとコミュニケーションをしっかりと取る事が成功のカギを握っているのです。
また、Webサイトに訪問したユーザーとチャットでやりとりをするといったさらに直接的なコミュニケーションの取り方もあります。ただし常にこれがベストかと言われればそうではないので、ビジネスモデルに合わせてコミュニケーションの方法を選択していくことが大切です。
スマートフォンへの対応は“絶対”
MMD研究所が2016年5月に行ったネットショッピング利用動向の調査では、スマートフォンからの利用が昨年の60.3%から5ポイント以上も増加し、65.8%になっています。というよりもPC・スマートフォンと比較して圧倒的な数字ですね。
つまり、一般消費者のほとんどは日常的にスマートフォンを利用しているので、Webサイトやランディングページなどはスマートフォンを意識した設計が非常に重要ということです。
また、この傾向はBtoCだけでなくBtoBでも高まっています。IDCジャパンの市場予測によると民間企業のモバイルデバイス稼働台数は2015年の970万代から2020年には1,600万台に上ると予測されています。
たとえば弊社のWebサイトへのアクセス状況においても20%以上がモバイルデバイスからのアクセスです。ナーチャリングメールからの流入はかなりの確率でモバイルアクセスですので、もしマーケティングオートメーションを導入している場合にはモバイル対応は必須と言えるでしょう。
ビジネスシーンにおいてもモバイルデバイスから情報収集をすることが当たり前ですので、BtoB企業においてもインバウンドマーケティングにおけるスマートフォン(及びタブレット)対応は重要性が高いということなのです。
ペルソナなどのフレームワークを積極的に活用する
インバウンドマーケティングを成功させるために重要なポイントの一つとして「ユーザーとのタッチポイントを見極める」というのがあります。適切なタイミングで適切なコンテンツを届けると言い換えてもいいでしょう。
そこで必要になるのがペルソナやカスタマージャーニーマップなどのフレームワークです。
ぺルソナとは自社の顧客となり得るユーザーの属性や特徴を分析・理解し、架空のユーザー像を打ち立てるものです。作成したペルソナを基準にコンテンツ案やコミュニケーション方法を考えることで、適切なコンテンツを配信することができます。
カスタマージャーニーマップとはユーザーの購買行動をマッピングしたものであり、ペルソナと併用することで適切なタイミングを知ることができるようになります。
他にも3C分析など様々なマーケティングフレームワークがありますが、それらを駆使することでインバウンドマーケティングをより強力なツールへと昇華させることができるのです。
PDCAサイクルを絶やさない
全てのマーケティング手法に言えることですが、やはり最後に大事なのは常にPDCAサイクルを回すことです。継続的な改善を重ねていくことで少しずつ最適な運用を目指すことができます。
インバウンドマーケティングも例外ではないので、常に改善する姿勢を崩さないことがポイントです。
最後に
理解を深めるポイントとは若干違いますが、インバウンドマーケティングを成功させるためには選品選定も非常に重要です。一般的にはGoogleアナリティクスやマーケティングオートメーションなどを浮かべるでしょうが、ベストな選択としては統合された“インバウンドマーケティングプラットフォーム”を選ぶことでしょう。
Hubspot(ハブスポット)ではインバウンドマーケティングに欠かせないSEOやソーシャルメディア、ランディングページ、ブログCMSなど各ツールを統合的に備えています。つまりはインバウンドマーケティングに特化されたマーケティングツールであり、成功に必要不可欠な機能を包括的に提供しているのです。
インバウンドマーケティング成功にマーケティングツールは欠かせませんので、Hubspotのようなツールを導入することも重要なポイントだということを覚えておいていただければと思います。
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