多くの企業で盛り上がりを見せるコンテンツマーケティング。しかし、コンテンツマーケティングは、その特徴を理解しておかないと「そんなはずではなかった」なんてことになりかねません。
そんなコンテンツマーケティングで一般的に言われているデメリットがあることをご存知でしょうか?
正しい運用ができなければ失敗に終わる可能性も大いにあるので、今後コンテンツマーケティングを展開しようという企業ではやはりこのデメリットについて知っておくべきでしょう。
今回はコンテンツマーケティングのデメリットに加え、具体的な対策についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
コンテンツマーケティングの課題
効果が出るまで時間がかかる
コンテンツマーケティングとは、企業ブログにしろソーシャルメディアにしろ一つ一つのコンテンツを積み重ねてユーザーとの関係性を維持し、理想の形へと近づけていくものです。
従って短期的にではなく、効果が出るまでに時間がかかるという特徴があります。
特にブログ投稿などを行う場合には、公開後に検索エンジンでの評価が高まるまでにはそれなりの時間がかかります。投稿したのに全く閲覧されないなどということをよく聞くのもそのためです。
例えばリード獲得を目的としたコンテンツマーケティングを展開する場合、はっきりとした効果が現れるまで最低3カ月から6ヶ月はかかると考えて良いでしょう。
そのため初期の立ち上げを迅速化するためには検索連動広告やネイティブ広告などと組み合わせて行う場合もあります。
ここで重要なことは、記事やコンテンツを投稿したら終わりというスタンスではダメだと認識することです。特に企業ブログ運営では“グロースドリブンデザイン”という、細かい効果検証を繰り返しながら運営していくスタイルでは短いサイクルで改善していくため、投稿だけのコンテンツマーケティングよりも短期的な効果を期待できるのです。
実際にリードプラスにおいても1カ月でリード獲得数が10倍になったという事例もあります。
しかしあくまで“そういうケースもある”という1例なので、コンテンツマーケティングは効果が出るまで時間がかかると考えておきましょう。
継続的にコンテンツを配信しなければならない
コンテンツマーケティングとは継続的にユーザーとの関係性を維持した上で、利益へと繋げていくためのマーケティング手法です。
つまり、正しい戦略のもとコンテンツを継続的に配信していなければなりません。
この戦略を立てるという部分が、コンテンツマーケティングを始める企業において難しい部分になってきます。
一般的にコンテンツマーケティングを始める時には、その企業が求める正しい顧客像、つまりペルソナを定義します。その後、カスタマージャーニーを策定して、キーワード設計などを行い記事設計を行います。この戦略や設計が慣れていないと非効率な記事が量産されて、結果、効果が出ないという話になりかねません。
そこで重要になるのがコンテンツマーケティングの“設計・運用チーム”です。
継続的にコンテンツを配信していくための、コンテンツ計画・作成・編集・配信の体制を整え、“質の高い”コンテンツを配信していくことが理想でしょう。
まとまったコンテンツ数が必要になる
継続的にコンテンツを配信していくこともそうですが、まずはまとまったコンテンツ数を確保するということも、ユーザーにインターネット上で見つけてもらうという意味で重要になります。
意味のないコンテンツを投入することは絶対に避けなければなりませんが、一般的にキーワード設計などを行うと相当数のコンテンツが必要であることが浮き彫りになるはずです。
その場合、とるべき戦略は以下の3つになるでしょう。
- 一つ一つ、じっくりとコンテンツを仕上げていく
- 社内に協力者を仰ぐ
- 外部にお願いする
どの戦略で行くかは会社のおかれている状況に依存するためなんとも言えませんが、即効性を求めるのであればまとまったコンテンツ数を確保する必要があります。
運用にはコストがかかる
コンテンツマーケティングはよく“コストがかからないのがメリット”などと言われていますが、実際はコストがかかります。コンテンツを制作する時間は人件費ですし、アウトソーシングすればそれこそ明確なコストです。
このようにコンテンツマーティングはコストがかかるものなので、この辺の認識はしっかりと持っておくことが大切です。
課題に対する具体的な対策
それでは前述した3つのデメリットに対して、具体的な対策をそれぞれ紹介していきたいと思います。
短期的に効果の出る体制を整える
どのマーケティングプロジェクトもそうですが、短期的に効果を出すためにはその分野に長けたリーダーが必要です。しかし、多くの企業ではそんなプロはいないという現状があるでしょう。
コンテンツマーケティングは設計が命です。この設計通りにコンテンツマーケティングを行い、淡々とPDCAサイクルを回して行くことで短期的な効果が得られます。
そのような認識のもと責任者を立ててベストプラクティスを理解したプロにお願いするのが最も手っ取り早い対策になるかもしれません。
任せるところは任せる
コンテンツを継続的に配信するというデメリットに対しては、やはり“任せるところは任せる”というのが最大の対策です。以下のような項目に関してアウトソースすることも考慮すると良いでしょう。
- コンテンツマーケティングに適したシステムの導入(効果測定のために見える化基盤など)
- コンテンツ設計
- コンテンツ執筆
- 定期的なコンサルティング
- コンテンツマーケティング全体の運用支援
もちろんアウトソーシングにはコストがかかりますが、その方が効果が高まりトータル的にはプラスに転じますし、プロのやり方を学べばそのぶん自社の資産になります。
ただし、コンテンツ作成や運用を丸投げするのはNGです。ユーザーに高品質なコンテンツを配信していくためにも、自社主体でプロジェクトを進めていくことが重要になります。
運用コストをしっかりと算出する
コンテンツマーケティングにはコストがかかるため、これはできる限り費用を抑えたいかと思います。そのためにはまず具体的なコストを算出する必要があるでしょう。
特に人件費が大きなコストになるので、明確に算出する必要があります。その上でアウトソーシングなどと比較をして、どの方法が最もコストがかからないかを比較するのです。
また、投資対効果を確認できるようなシステムの導入をすることも重要です。昨今のHubSpotなどのMAツールを導入しておけば全てが見える化されるためROIを明確化できます。
こうしたことを考慮した上で運用していくことができれば、低コストでより効果の高いコンテンツマーケティングが期待できるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?コンテンツマーケティングには確かにデメリットはありますが、克服するための手段も数多く存在します。コンテンツマーケティングは多くの企業にとって資産となるため、ひとたび成功すれば費用対効果の高いマーケティングであると認識できるでしょう。
最も重要なことは、正しい設計のもと、正しい体制で、正しい運営を行うことです。そうすればコンテンツマーケティングを成功へと導くことができるでしょう。
まずはデメリットについて理解し、戦略を立てていきましょう。
- カテゴリ:
- マーケティング