ソーシャルログインの仕組みと実装方法

 2020.08.20  カスタマーデータ活用ポータル編集部

近年、さまざまなWebサービスやアプリで実装されている「ソーシャルログイン」ですが、利用したことのある方も多いのではないでしょうか。しかし、「ソーシャルログインという単語は知っていても、その内容はよくわからない」という方も多いでしょう。

そこで今回は、ソーシャルログインの概要や仕組み、実装時の考慮点について解説します。具体的には、次の順番でお話ししていきます。

  • ソーシャルログインの概要
  • ソーシャルログインの仕組み・技術
  • ソーシャルログイン実装時に考慮すべき点

ソーシャルログインをサービスやアプリに実装したい方、ソーシャルログインについて知りたい方向けの記事ですので、一つずつ見ていきましょう。

ソーシャルログインとは

ソーシャルログインは、ソーシャルサインインとも呼ばれるものであり、SNSなどのアカウントを使ってさまざまなサービス・アプリへログインする機能のことを表します。

近年では、Webサービスやアプリの多様化が進み、ユーザーはサービスなどごとに複数かつ多数のアカウントを管理する必要が出てきました。

その際に多くのアカウントを一つずつ管理することは非常に煩雑であり、合理性にも欠けると言えるでしょう。

そこで、多くのユーザーが利用しているSNSなどのアカウントを使って、さまざまなサービスなどへのログインを実現しようとするものがソーシャルログインです。ソーシャルログインはFacebookやTwitterのアカウントとの連携から始まっており、いまではGoogleやYahoo!、LINEなどのアカウントをログインIDとして利用することができます。

よくある利用シーンとしては、ECサイトへの新規登録でFacebook/Twitter/Googleなどのアカウントを連携することで、新規にアカウントを作成する必要なく該当ECサイトへの登録が完了する、といったものが挙げられるでしょう。

ソーシャルログインを利用することでユーザーは利便性が向上し、サイト運営者として新規ユーザーの獲得率が上昇する、などのメリットが得られます。

ソーシャルログインを実現する技術

ソーシャルログイン機能を実装しているWebサービスやアプリなどでは、多くの場合「OAuth」と呼ばれる権限認可システムが用いられています。OAuthはユーザー情報を管理する情報源に対して、「トークン」と呼ばれる一時的なキーを利用して他のシステムから情報を連携する仕組みです。

具体的には、次のよう流れでソーシャルログインを実現しています。

  1. ユーザーのデータを管理するサーバー(リソースサーバー)に対してデータを要求
  2. 要求に際してトークンを生成して受け渡す
  3. リソースサーバーはトークンから要求に対する権限を確認
  4. 権限があればユーザーのデータを受け渡す

ここでいうリソースサーバーは、SNSなどのアカウントを管理するサーバーであり、API(Application Programming Interface)を介してデータのやり取りを行っています。APIはソフトウェアやサービスの機能を共有する仕組みであり、この仕組みによってソーシャルログインが実現するのです。

ユーザー情報を要求する側は、ユーザー情報を管理する必要がなく、個人情報の保護の観点からもメリットが得られます。

ソーシャルログイン実装時の考慮点

ソーシャルログイン機能を実装する際には、次に挙げる点を考慮しなければなりません。

  • 導入後もリソースサーバーを管理するSNSなどの仕様変更情報/更新情報を把握しておく
  • 会員機能に合わせたシステム設計が必要
  • 複数のSNSなどに対応する場合、対応した分の開発とメンテナンスの工数が必要

ソーシャルログインでは、リソースサーバーが用意するAPIを利用するため、仕様変更などの更新情報を常に把握しておく必要があります。なぜなら、仕様が大きく変わった場合、ソーシャルログイン機能が利用できなくなってしまう可能性が考えられるからです。

また、あくまでもユーザー情報を連携するだけであるため、ソーシャルログイン機能を実装するサービス側では、会員登録機能やログイン機能などの会員機能にあわせた開発が必要となります。

さらに、対応するサービスが増えるほど、開発やメンテナンスの工数がかかることは覚えておく必要があるでしょう。

ユーザーやサービス管理側の双方にメリットがあるソーシャルログインですが、実装の際には機能を実装する側でしっかりと基盤を作り上げなければなりません。なお、ソーシャルログイン機能を提供する外部サービスを利用することで、開発やメンテナンスの工数を減らすことも可能です。

しかし、外部サービスの利用料としてランニングコストが掛かる点は、別途考慮すべき事項といえるでしょう。

ソーシャルログインの実装時には、これらの考慮点を把握し、自社開発・外部サービス利用を検討する必要があります。

もっと読む:ソーシャルログインとは?デジタル時代の顧客ID活用

まとめ

ソーシャルログインは、SNSなどのアカウントを使ってさまざまなサービス・アプリへログインするための機能です。ソーシャルログイン機能を実装することで、ユーザーには利便性の向上、サービス管理側にはユーザー情報管理の手間を省くことができる、といったメリットが得られます。

また、ユーザーは手間を嫌うため、会員登録時における手間を省くことができるソーシャルログイン機能を実装することで、新規会員を獲得しやすくなるといったメリットも得られるでしょう。

ソーシャルログインを実装しているサービスの多くは、「OAuth」と呼ばれる権限認可システムを利用していることが多く、自社開発の場合はリソースサーバーが提供するAPIにあわせた開発が必要となります。

機能を実装する際には、導入後のメンテナンスや開発コストなどを考慮点としてしっかりと把握しておき、自社開発か外部サービスの利用かを選択しなければなりません。

ソーシャルログインはユーザー側・サービス管理側の双方に大きなメリットをもたらすものです。そのため、Webサービスやアプリを開発・提供する際には、機能の実装を検討してみてはいかがでしょうか。


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