MA(マーケティングオートメーション)に顧客情報管理を活用するメリット

 2020.06.15  カスタマーデータ活用ポータル編集部

「マーケティングオートメーション(MA)」と「顧客情報管理」。これらのツールはWebマーケティング領域において、その重要性を着実に拡大しています。それぞれに違った役割を持ち、相互に連携することでマーケティング施策効果を最大化できる仕組みがあります。

本稿ではMAと顧客情報管理、それぞれの役割を解説しつつ連携するメリットについてご紹介します。

Webマーケティングが盛んに行われている背景にあるもの

近年のWebマーケティングの盛況の背景には、消費者や企業の「デジタル化」が大きな要因になっています。たとえば消費者が商品に関する情報を収集するための源は、昔ならばテレビCMや雑誌等が一般的でした。これはマスマーケティングといって、企業側から一方的に発信するマーケティングです。

しかし2000年代に入り本格的にインターネットが普及するにつれて、消費者の情報源はテレビCMや雑誌からインターネットへシフトしていきます。皆さんも何かについて知りたいと思ったときは、まずインターネットで情報を検索するのではないでしょうか?

時間が経過するにつれてインターネット上には膨大な情報が蓄積していき、今ではインターネットで知れないことは無い、というほどに拡大しています。そのため、消費者はテレビCMや雑誌等のマスマーケティングに頼らずとも「情報を自ら迎えに行ける時代」になりました。

さらに、ECサイトや情報を配信するキュレーションサイトの存在により、顧客の購買駆動の変化や、情報取得のプロセスも大きく変化しています。これによって消費者の情報収集行動や購買行動はほぼ完全にデジタル化が浸透しました。このことは企業側のマーケティングスタイルも、従来のマスマーケティング型からデジタルマーケティング型へとシフトしていくことが求められていきました。

マスマーケティングの効果が無くなったとくわけではなく、認知拡大やブランディングといった面では今でも強い効果を発揮します。ただし、デジタルマーケティングはターゲットに合わせて施策が展開でき、さらに継続的に関係を保持することも容易なため、より具体的にニーズを掘り起こす効果があるということで、近年のマーケティングの主流となっています。

マーケティングオートメーション(MA)とは?

デジタルマーケティングがどういったものかというと、大まかに分類すると「1. 広告系」と「2. コンテンツ系」に分けることができます。

広告系マーケティング

広告やCMを出稿するという意味では従来のマスマーケティングと同様ですが、違いは狙ったターゲットだけに広告を出稿し、ユーザーが触れる広告に応じてクリエイティブを変化させられる点です。

移動している消費者に対して、地域情報や時間帯などを加味した広告を掲載したり、検索エンジン(GoogleやYahoo!)を活用し、ユーザーが検索したキーワードに応じて自社の製品広告を掲載するなどが一般的です。そのため、広告出稿側は特定の条件を設定するだけで対象者のみに広告が表示されるように運用でき、狙ったターゲットへダイレクトに商品やサービスをアピールできるメリットがあります。

コンテンツ系マーケティング

企業が自発的に広告を出稿し、狙ったターゲットに商品やサービスをアピールするマーケティングが「プッシュ型」だとすると、コンテンツ系Webマーケティングは「「プル型」のマーケティング施策と言えます。

違いは「ユーザーに自発的な行動を促す」ことです。

たとえば企業のWebサイトにブログ記事を投稿すると、その記事が良質なものならばユーザーが特定のキーワードで検索した際に当該記事がヒットします。ユーザーが記事を読み、気に入れば他の投稿記事を読んだり、その記事を作成している企業についてもっと知りたいと思ったり、読んだ記事をSNS上でシェアするようになります。

こうしたユーザーの自発的な行動を促しつつ、商品やサービスをアピールするページへと上手く誘導することでユーザーニーズを成長させながら最終的な売上へと繋げることができます。これがコンテンツ系マーケティングです。

コンテンツの内容としてはテキスト記事、インフォグラフィック等の画像、動画コンテンツがありますが、通常Webサイトの管理はコンテンツ制作の機能となっていることが多く、ユーザーの行動に応じて動的なアクションを取るというのが難しくなります。そこで登場するのがMAです。

MAは本来人手で行うような定型作業を自動化することによって、これまで不可能だったレベルでのマーケティング施策を可能にします。

たとえば、ユーザーがWebサイト上で行った行動に応じて内容の異なるマーケティングメールを送信する場合、ユーザー各人をIPアドレスで識別し、どのユーザーがどういった行動を取っているか逐一チェックする必要があります。しかし、人間がこれを行うことは事実上不可能です。

そこにMAがあると、IPアドレスごとにユーザーを識別し、特定の行動がトリガーになってメールが送信されるように設定すれば、今までは不可能だったマーケティング施策が可能になります。つまり、ユーザーごとにカスタマイズされたマーケティングを展開できます。

顧客情報管理とは?

Webサイトや独自のアプリケーションを活用すると、顧客対してより細かく情報やサービスを提供することが可能になります。一方で、「顧客情報の管理」が適切に行えていないと、闇雲に情報を配信することになり、さらにはサービス品質の低下にもつながってしまいます。

つまり、デジタルマーケティングにおいて顧客情報管理はとても重要な役割を担っています。特に必要とされる要件として以下のものがあげられます。

チャネルやデバイスを横断した顧客情報の管理

顧客はスマートフォンやPCなど複数の端末からアクセスしてくることが多く、またソーシャルを含む様々な会員情報を利用して、ログインの自動化や連携を行っています。そのため、ログイン手段や情報の柔軟性が求められます。

顧客情報の利用範囲の管理

Webサイトやアプリ、実店舗の会員登録など顧客との接点は多く、また目的ごとに取得する属性情報の種類や量が異なります。また、サービスの利用規約や個人上オフの使用許諾(オプトイン)の管理が必要で、徐々に煩雑になっていきます。そのため、オプトイン管理や顧客の行動データなどは一元的かつ効率的に管理する必要があります。

コンプライアンス対応とID管理の一元化

顧客の個人情報管理はサービス提供における最も重要な考慮点の一つと言えます。サービスは多様化していきますが、企業における個人情報の管理は、サービスに依存せず同等レベルで保持される必要があります。そのため、共通の手順や基盤を使用することで、統一したコンプライアンス対応が求められます。

近年ではソーシャルやGoogleのアカウントを使用したシングルサインオンや自社でもつ複数のオウンドメディアとの統合管理などが求められており、顧客IDの管理が担う役割も重要性が増してきています。

特に、個人情報保護法も改正やGDPRの対応など、コンプライアンスを意識した業務設計とシステムインフラの選定も必要とされています。

もっと見る:顧客情報とは?管理方法や必要性、知っておくべきポイントをご紹介

MAと顧客情報を連携するメリット

MAと顧客を連携する最大のメリットは、企業独自に蓄積したデータや第三者から取得したデータを最大限活用して、マーケティング施策効果を大きくできることです。たとえばCRMに蓄積した顧客データに基づき、分析することで優良顧客の特性を洗い出します。その結果を踏まえてMAを活用し、ユーザーへ積極的にアプローチすることで、効率良く新規顧客を獲得できます。

また、一定の行動を促しなり、行動途中に追加質問などを行うことで、さらに細かくプロファイリングし、オファーする内容を柔軟に入れ替えることも可能となります。

今後、自社のマーケティング施策のデジタル化を推進する上で、「MA(マーケティングオートメーション」と「顧客情報管理」は、サービスプラットフォームとして必要不可欠なソリューションと言えます。

ぜひ、じっくり各社の製品を比較検討して最適なソリューションを選定してください。


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