リスティング広告を始めとしたネット広告って、何だかリスキーなイメージがあってなかなか踏み込めない方が多いと思います。
なぜなら「正直自分がリスティング広告をクリックし商品購入に至ったことがないから」という方が多いからです。
しかしネット広告も実は配信次第でかなりの効果を発揮するんですね。
その最たるものが「リターゲティング広告」、一度は耳にしたことがあると思います。
ここでは、そもそもリターゲティング広告とは何なのか?そしてメリットデメリットやリターゲティングする上での効率的な運用ポイントなどをまとめてみました。
リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とはリスティング広告の次のステップとも言われているネット広告です。
まずはリスティング広告の軽い解説から行っていきます。
リスティング広告
Yahoo!やGoogleといった検索エンジンで何かしらのキーワードを検索したとき、検索結果より上に広告が表示されることがありますよね?
リスティング広告とはまさしく「それ」で、クリック課金型広告に分類されます。
広告主はあらかじめ出稿したいキーワードを設定し、ユーザーが設定したキーワードを検索した際に広告を表示させます。
しかし、必ずしも自分の広告が上位表示されるとは限りません。
理由は「リスティング広告はオークション形式によって出稿される広告が決まっているから」です。
例えばあなたが「スイカ」というキーワードで検索をかけたユーザーに対し、自分の広告をクリックしてくれるのであれば100円で出稿すると設定したとします。
その一方で別の人は200円で広告を出稿すると設定しました。
この場合、上位表示されるのはあなたの広告ではなく別の人の広告となるのです。
それではリスティング広告の解説はここまでにして、本題に入ります。
ユーザーを追跡
あなたがある製品のリスティング広告を出稿したとして、ユーザーがその広告をクリックします。
しかし、ユーザーはあなたの製品と他の製品を比較したいと考えているため、そのまま購入に至る確率は低いでしょう。ちなみにリスティング広告では90%のユーザーが離脱すると言われています。
つまり、自分の製品ページに訪れたほとんどのユーザーを逃してしまっているということになりますね。悔しいですね。
そこで登場するのがリターゲティング広告。
端的に言うとあなたのWebサイトのを訪れたユーザーを追跡し、再度広告を表示させアプローチするというもの。
よく「あれ?この広告さっき見たサイトのやつじゃない?」ということがあると思いますが、リターゲティング広告はまさに「それ」です
ユーザーがあなたの製品ページを離脱したことには色々な理由が考えられますが、一度はクリックしたということはあなたの製品に対して「興味がある」と捉えることが出来ます。
そんなユーザーに対して再アプローチできるとはとっても素敵なことだとは思いませんか?
オフラインの世界で考えてみてください。
とあるスニーカーショップで、ユーザーが一つの商品に興味を持ったが検討するため購入を見送ったとします。
しかしスタッフはユーザーの後を追跡して広告を目の前に出したり、声をかけて商品をおすすめすることはできませんよね。
というより、そんなことしたら通報されます。
しかしオンラインの世界ではこれができるんですね。しかも通報されずに。
サービスや製品に対して一度は興味を持ったユーザーに広告表示出来るというのは、実は効率的にCVを取るためにかなり有効的です。
※リターゲティング広告とは通称で、Googleでは「リマーゲティング」、Yahoo!では「サイトリターゲティング」と表現されています。
タグとクッキーで追跡
「タグ」が埋め込まれたWebサイトをユーザーが訪れると、ブラウザを通じて「クッキー」と呼ばれる印がユーザーのPCに付与されます。
リターゲティング広告では、これらを利用することで追跡を可能にしているのです。
ちなみにユーザー側でクッキーを無効にすることが出来るので、この場合リターゲティングは不可能となります。
リターゲティングのメリットデメリット
「リターゲティングがどんなものかは分かったけど、一体どんなメリットデメリットがあるの?」
確かに気になるところですね。それでは解説していきましょう。
メリット
01.潜在顧客へのアプローチ
こちらは前述しましたが、一度サービス・製品ページを訪問したユーザーが「興味がある」可能性が非常に高いです。
つまり少なからず購買意欲のある「潜在顧客」であると判断できますね。
リターゲティング広告ではそんなユーザーに対し積極的にアプローチすることが出来ます。
02.CV率が高い
「キーワード検索はしたが、購買意欲のほどは定かではな不特定多数のユーザー」と「サービスや製品ページを一度訪れたユーザー」どちらに広告を出す方が効率的にCV取れるかは明白ですね。
リスティング広告などに比べ、リターゲティング広告はCV率が高いという特徴がありあります。
03.リストを活用
リターゲティング広告ではWebサイトを訪問したユーザーをリスト分けすることが出来ます。
例えば「製品FAQページを閲覧したユーザー」や「購入ページまで進んだユーザー」。
または「FAQページを見た後、購入ページまで進んだがCVに至らなかったユーザー」などなど、簡単なものから複雑なものまで設定次第で様々なリストが作成可能です。
リストを活用してリターゲティングを行えば、より効率的なアプローチが可能となります。
04.無理なく始められる
リターゲティング広告はリスティング広告同様にクリック課金型広告で、オークション形式によって表示される広告が決定します。
このタイプの広告は低予算から始めることが出来るため、無理なくスタート出来るという特徴があります。
05.費用対効果が分かる
「どのリストがどれくらいのCV率をあげているのか?」など、リターゲティング広告では現状を細部まで把握することが出来ます。
このあたりもリスティング広告と同じですね。
なので費用対効果が見えやすく、コストバランスを調整することが可能となります。
デメリット
01.意外と簡単じゃない
ここまでの説明を読んで「なんだかリターゲティング広告って面白そう!」を思われた方の出鼻をくじくようで心苦しいですが、リターゲティング広告はそう簡単に運用できるものではありません。
「ほっとけば成果が出る」などといったものではなく、毎日管理を確認し常にPDCAを回し続けなければCV率を上げることは難しいでしょう。
しかし、特に専門的な知識が必要というわけではなく、大切なのはしっかりとポイントを押さえることです。
それでは次に、リターゲティング広告を出稿する上でのポイントを紹介していきましょう。
リターゲティングのポイント
リターゲティングの期間を定める
皆さんは、多少の興味を持って閲覧した製品ページのことを1ヵ月後にも覚えている自身がありますか?
恐らくほとんどの方がないですよね。
あればそれは「多少の興味」ではなく、かなり購買意欲が高いと言えます。
なので、リターゲティングを行う際は「リターゲティングする期間」を設定しなければなりません。
デフォルトでは30日間となっていることが多いですが、これを設定し直す必要があるでしょう。
Webサイト閲覧から3日以降が最も購買意欲が下がると言われていますが、期間をどれくらいに設定するとコンバージョン率が高いのかを検証するといいでしょう。
リストを活用する
リターゲティング広告を始めた方で多いのが、設定がデフォルトのままでWebサイトを訪問した全てのユーザーに対しリターゲティングしてしまっているというケースです。
これではあまりに非効率であり、CV率が上がらないどころかコストだけがかさみます。
そこでリストを存分に活用してリターゲィングを行いましょう。
複数ページを遷移したユーザーや購入ページや価格表ページまで至ったユーザーなどに的を絞り、トップページで離脱したユーザーなんかは除外するのが無難です。
コンバージョンは除外
意外と気づいていない方が多いのですが、CVに至ったユーザーに対してもリターゲティングしているケースがあります。
既にCVされたユーザーに対しリターゲティング広告を表示させる意味はなくコストが増加するのみです。
もちろん、その他のサービスや製品をアピールするのであれば話は別ですが。
また、CVに至ったユーザーでもリピートを促したいのであれば、ある程度の期間を設けてリターゲティングするようにしましょう。
リターゲティング用の広告を出稿
リスティング用の広告をリターゲティング広告流入するケースが多々ありますが、これはおすすめ出来ません。
リターゲティング広告にはリターゲティングに適した広告を作成する必要があり、流用すると効果半減です。
「ユーザーはどうやって再アプローチされたら購入したくなるか?」を視点に、魅力的なリターゲティング広告を作成しましょう。
以上がリターゲティング広告のポイントとなります。
リターゲティング広告を初めて出稿する方でも、以上のポイントをしっりと押さえておけば失敗することはまずないでしょう。
しかしCV率を上げるためには、ポイントを押さえるだけでなくPDCAを回すことがやはり重要です。
まとめ
いかがでしょうか?
ユーザーニーズが多様化し、クリックひとつで色々なサービスや製品を比較できるようになった時代です。
自社サービスや製品を強くアピールし多くのCVを獲得するためにも、リターゲティング広告は欠かせないツールですね。
広告費に数百万円~かかる紙媒体とは違い低予算で始められるので、是非一度リターゲティング広告を実践してみてはいかがでしょうか。
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