海外向けECサイト「越境EC」とは?

 2021.10.31  カスタマーデータ活用ポータル編集部

近年、越境ECに注目が集まっています。「注目されて理由やメリットがいまひとつよくわからない」といった企業経営者様や担当者様も少なくありません。本記事では、ECサイトのグローバル展開を目指している企業の皆様へ向けて、越境ECの概要やメリット、始め方などについて解説していきます。

世界で注目を集める「越境EC」とは?

越境ECとは、国境を越えて海外のお客様を対象に商品の販売を行うネットショップです。越境ECの市場規模は拡大の一途をたどっており、新たなビジネスチャンスを切り開こうと参入する国内企業が増えています。ここでは越境ECの概要について確認していきます。

越境ECの市場規模

越境ECの市場規模が拡大を続けている実態は、経済産業省が公表したレポートから読み取れます。経済産業省が発表したレポートによると、越境ECの市場規模は2020年が9,123億 US(約99兆円)、2026年には4兆8,561億USドル(約530兆円)を超える規模になると予測されています。

この数字からもわかるように、越境ECの市場規模は今後ますます拡大すると予想されています。成長率が高く将来性が期待できるため、今後多くの日本企業が越境ECの構築、運営に乗り出し、国内の越境ECの市場規模も拡大していくでしょう。

越境ECが注目を集める理由

越境ECが注目されている理由としては、スマートフォンの普及による市場拡大が挙げられます。かつて、インターネットでの検索やネットショッピングは、パソコンが主流でした。しかし、近年はスマートフォンが普及し、誰もが手軽にネットショッピングを楽しめる環境が世界的に整備されました。これは世界的な販売チャネルが著しく増加したことを示しています。

また、外国人リピーターが増加したことも、越境ECの市場規模が拡大している理由のひとつです。中国の方による「爆買い」からもわかるように、日本製品は信頼性が高く海外で高い人気を誇っていましたが、多くの外国人、特に物理的距離がある欧米の外国人には購入機会がありませんでした。近年になって日本に行きたくても行けない層が越境ECを利用してショッピングを楽しむケースが増えています。これらの事由からリピーターが増加しています。

さらに、動画投稿サイトで日本製品を紹介するコンテンツなども増えており、日本の文化や商品に触れる機会が増えた外国人の購買層が増加したことによる市場規模の拡大も影響しています。今後ますますこのような動きは加速化すると考えられ、越境ECに注目が集まっています。

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越境ECを構築するメリット

越境ECを構築するメリットとして商圏の拡大が挙げられます。日本国内だけではなく、海外のさまざまな国々を商圏として設定でき、ビジネスチャンスが拡大します。例えば、中国市場に参入すれば14億人にリーチできる計算です。実際はスマホを持っていない人や、ECでの買い物をしない人もいますが、日本よりも消費が活発な市場へ参入できるのは大きなメリットです。より多くの人々に商品を販売でき、売上のベースアップが可能です。

これは日本の人口は減少の一途をたどっており、今後ますます人口が減少する可能性が示唆されている事実も影響しています。人口減少によって必然的に消費力も低下していくと予想されます。国内のみを商圏とするよりも、世界に商圏を広げて売上の拡大を目指していく取り組みに注目が集まるのは必然的と言えるでしょう。

また、店舗運営コストが必要ないのも、大きなメリットです。海外で商品を販売する場合、現地に出店する方法もありますが、これは相当な費用が発生します。具体的には現地で店舗を用意するコストはもちろん、人員の確保や教育、運営費用が該当します。

ECサイトを利用した販売活動なら、実店舗を必要としません。店舗の設置や運営などにかかる費用が発生せず、コストを抑えた運営が可能です。もちろん、ECサイトの構築にもある程度の費用はかかりますが、実際に店舗を構えて運営するのに比べると初期費用や運用費用、そしてリスクを大幅に抑えられるでしょう。

ほかにも販売できる商品が増えるのも特徴です。海外では、意外な日本の商品が人気になるケースも少なくありません。そのため、日本国内ではあまり売れ行きがよくなかった商品も、海外向けなら売れる可能性があります。扱える商品が増えれば、より多くの人々をターゲットにできるため、トータルの売上や利益の拡大につながります。

越境ECの始め方

越境ECを構築して海外向けに商品を販売するには、まず商品を決定する必要があります。その際は事前にきちんとリサーチを実施し、ニーズがあるかどうかを見極めてください。日本では人気がなくても海外では売れる可能性がある反面で、日本で高い人気を誇る商品であっても、海外ではまったく売れない、需要がない場合も考えられます。リサーチを十分に行わずに商品を用意してしまうと、多数の在庫を抱えてしまうおそれがあります。

扱う商品が決まったら現地の法律や規制を確認します。日本国内では合法であっても、他国では法律に抵触するケースもあるため、注意が必要です。こちらについてもリサーチを怠ってしまうと、大きなトラブルに巻き込まれてしまうおそれがあります。現地の法律や規制に詳しい専門家やJETROなどに協力してもらい、知識を身につけておきましょう。

次に出店方法を考えます。方法としては、海外サーバーを利用して自社ECを構築する、海外のECモールへの出店、国内サーバーを使ってサイトを構築、海外対応の国内ECモールの利用などが挙げられます。

海外サーバーを利用したサイト構築は難易度が高いものの、現地のショップと同じ土俵で勝負できる魅力があります。海外ECモールへの出店は、自社でサイトを構築する必要がなく、集客力を期待できるのがメリットです。手数料はECモールごとに異なるため、事前の確認が必須です。

国内サーバーを利用すれば、言語の壁などを気にすることなくサイトの構築が可能です。ただし、そこから海外向けのECサイトへカスタマイズするには、それなりの知識や技術を要します。

海外対応の国内ECモールへの出店は、言語の壁に苦労することなく、サポートも受けられます。集客力も期待できますが、手数料が高く設定されているケースが多いため注意が必要です。

「SAP Customer Experience」で海外向けECサイトを構築

SAP Customer Experienceは、SAP社が扱っているCRMサービスです。顧客情報の一元管理を実現できるソリューションサービスで、海外向けECサイトの構築も可能です。豊富なコマース機能を実装し、ECサイトのグローバル展開を望む企業に適しています。多言語や多通貨にも対応しているほか、越境EC構築に必要なあらゆる機能が備わっています。

大手電機メーカーやスポーツ用品メーカーなど、多種多様な業界の企業が、同社のサービスを利用してECサイトを構築しています。実績が豊富であるため、初めて導入する企業も安心できるでしょう。

まとめ

海外の国々を商圏にできる越境ECであれば、現地に店舗を展開しなくてよいため、低コストでグローバルビジネスを実現できます。世界を相手にビジネスを展開できるため、これまで以上の売上、利益の拡大も目指せるでしょう。

越境ECを始めるにあたっては、法律や規制の情報も含めて現地のリサーチをしっかりと行ったうえで商品を準備してください。また、出店方法もいくつかあり、それぞれに特徴があるので、理解したうえでどの方法を選ぶのかを判断しましょう。自社で越境ECを構築するのであれば、SAP Customer Experienceなどグローバル対応のツールの導入もおすすめです。


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