マーケター必見!注目のツール&サービス 〜展示会レポート〜

 2021.10.28  2023.02.03

マーケティング活動を効率化する上で必要不可欠なツールやサービスですが、自社業務で手一杯になっており、なかなか最新のツールやサービスを評価できない方が多いのではないでしょうか。

リードプラスでもMAツールやABテストツール、CMS、ヒートマップツール、分析ツールなどに触る機会が多いのですが、それ以外は?と言われると。。。

たまにはインバウンドマーケターも外の空気を吸わないとと思い、一念発起して外部の展示会に出向いてみました。

短い時間ながらデジタルマーケティングツールとサービスのトレンドをチェックしてきましたので皆さんにフィードバックいたします。

私の独断と偏見ですので、偏りがあるかもしれませんがご容赦ください。

チャットも自動化の時代

最近、マーケティング分野でよく耳にするAIや機械学習ですが、まさに全盛と言っても過言ではありません。そして、その技術を使ったサービスが出始めています。

チャットが日本で受け入れられない理由

例えばチャットです。個人的な用途ではなくビジネスとして用いるホームページに貼り付けるようなチャットは中国では必須と言われています。そして、日本でも徐々に浸透し始めています。

しかし、必ずと言って良いほど導入の障壁が「結局はオペレーターが必要」という点にありました。インサイドセールスが同時に行うパターンもありますが、多くの場合、オペレーターを追加する必要があり人件費がかかります。

その結果、一部の大手企業で電話やメール対応のおまけ的にチャットが存在するレベルでした。

しかしそれが最近、変わる気配があります。

チャットボット

ハチドリ様が提供するチャットボットは、簡潔に言ってしまうと、チャットで自動対応できる点が大きな特徴です。

hachidori:ハチドリ株式会社

このチャットボットは、あらかじめシナリオに沿った対応が可能とのことです。

つまりお客様の問い合わせパターン、それに対する回答を設定しておけば、オンライン上の自動応対が可能になるのです。

設置できるのは「LINE」「Facebook」「自社サイト」の三つとのことです。定番のソーシャルメディアをプラットフォームに使えるというのも、嬉しいポイントですね。

自社サイトへの設置についてはタグを書き加えれば良いだけというので、組み込みのコストがかからないのもメリットと読み取れます。

サポートのみならず、営業ツールにも活用の幅が広がりそうです。FAQの質問、回答を設定するのではなく、営業のオススメ情報、それに合わせて出てくるであろう質問と対応内容をセットすればかなり使えます。

またチャットというとテキストだけをやり取りしているイメージが強いですが、最近のものはチャット内で画像、検索、複数の他のコンテンツの中から選んで移動するなど、多くのことができるようになっています。

顧客サポートにも営業にも、より多くのことができるようになったツールと考えて良いでしょう。

また、こうしたチャットツールの導入の際に必ず問題になることが「効果がよくわからない」といった意見です。

感覚ではなく定量評価ができる

サポートツールとして導入した際は「顧客満足度が上がったようだ」「オペレーターが直接対応する数が若干減った」など、感覚的、あるいは間接的な評価しかできないことが多くありました。

しかしチャットボットはアクセス解析機能を持っています。

ですから定量的な評価が可能です。

チャット自らが学習

さてこのhachidoriを私が一押しにしたのは、質問に対して素直に答えてもらえたというのも大きなポイントでした。

私のボスが人は人からしかものは買わない。だからネットで売ろうとするときも真心を込めろと言ったのを思い出します。

質問内容は「このツールが持つ機能は、どの程度のレベルで機械学習と呼べますか」というものです。

誤解があるといけないので前提としてお伝えしておくと、このブースは特にAIや機械学習をうたってはなかったと思います。

ただ敢えてこうした質問を投げかけたのは、最近のデジタルマーケティング界隈は安易にAIや機械学習といった言葉が聞かれるケースも多く、中にはとてもそんな技術が使われているとは思えないものもあるからです。

hachidoriについてですが、現状だと言語解析やシナリオに沿った応対はできるものの、完全にAIや機械学習と呼べるものについてはまだまだ開発中、とのことでした。

しかし、年内には技術を高めたアップデート版が既に予定しているそうです。

つまりは顧客の反応に対して、チャット自らが学習してパターン化、組み合わせた回答を返すといった機能が期待できます。

お客様サポート、営業、販促などに今後力を入れていきたいと考えている企業は、チェックしておいて損はないオススメのツールです。

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動画

インターネット上での動画は、当たり前になりました。

例えばネット広告のアンケート調査を見ると、常に動画広告の市場は右肩上がりになっています。

しかし企業の現場では動画広告はもちろん、動画活用に消極的なケースが多々見られます。

動画は投資対効果が低い?

いえ動画自体は使いたいのですが、「制作するお金がない」「動画は高い」などネガティブな意見が出て、結局手を出せずにいるというケースがほとんどです。

あるいは思いきって動画を使おう、とやってみたが、効果がほとんど出ずに失敗例となってしまった・・・というパターンです。

結局は「動画はコストパフォーマンスが悪い」「高い」という認識、過去の経験で、多くの企業がまだまだ積極的に活用できていないのが現実なのです。

特に私がマズイと考えているのが、「過去に作ってみたけどダメだった」というトラウマパターンです。

デジタルマーケティング時代に突入する前によく聞かれた、「テレビCMを作ってみたけど、全然効果がなかった」というのと同じ行動パターンです。

マーケティングで重要なものに「フリークエンシー」があります。

接触の頻度を意味しますが、これに照らし合わせると単発の動画を見せるだけで生活者の関心を高めることができるでしょうか。もちろんNOです。

思いきって動画を1本作って出す・・・というのは、失敗への道まっしぐらのパターンなのです。

テレビCM全盛の時代にこれをやって傷を負った企業は山のようにありますが、ネット動画もこのパターンで失敗している企業が増え始めてきているのです。

「1回の動画で終わらせて良いのか・・・」という疑問をベースにした動画制作サービスが、「動画工場」です。

動画を続けて作成していく

動画工場(カクテルメイク株式会社)がおすすめです。

私がこのサービスをいち押しにするのは、出発点がまさに動画の課題から始まっていたからです。

動画制作を1本だけでなく、続けて作成して提供していく。継続して動画を制作していくために発注しやすい値段設定にしてあるのももちろんですが、感心したのが「いかに複数の動画を作成していくか」というところについて、よく考えられていたことです。

動画制作の場合はまず素材をどうするかから始まりますが、過去に撮影している映像はもちろん、資料データやスライドなどを動画としてどう再利用できるかがいろいろ考えてあるのが、頼もしいサービスです。

いろいろと模索しながらサービスをつくっていっている様子も伺えたので、相談をしながら一緒に効果の出るものを探していくというスタンスで発注すると、かなり面白いものができそうです。

インバウンドマーケティング視点で俯瞰する

「チャットボット」「動画工場」の二つを注目として紹介しました。

これに、マーケティング視点での補足を加えておきたいと思います。

チャットボットは、自動応対をするために「シナリオ」を必要としています。

また動画工場は単発の動画、CMのような販促動画ではなく、「継続した動画を複数つくっていく」ことをコンセプトにしています。これは動画を活用した「コンテンツマーケティング」になります。

コンテンツマーケティングですからこちらにも、シナリオが必要になります。

シナリオを作成するためにはユーザーの理解、つまり「ペルソナ」が欠かせません。

「ペルソナ」「シナリオ」はGoogle検索、マーケティングオートメーション導入、もちろんコンテンツマーケティングを含めた、インバウンドマーケティングに必須の準備です。

チャットボットはツール、動画工場は制作のサービスですが、その前に必要な準備物として「ユーザーの理解=ペルソナ」「戦略=シナリオ」があるのを、マーケティング担当者はよく理解する必要があるでしょう。

その他

その他にもいくつか、興味深かったツールを紹介しておきます。

ChatPlus(チャットプラス株式会社)

こちらも注目のチャットツールです。ブースが盛況で詳細が聞けなかったためこの記事では扱いを低めにしていますが、やはり機械学習を使った機能に期待が持てます。

Domo(ドーモ株式会社)

BIツールも注目が高まっているツールです。昨今はデータが重視されますが、その「見やすさ」「分かりやすさ」を実現できます。現場レベルでの見やすさを追求したDomoは、チェックしておくべきBIツールです。

yappli(株式会社ヤプリ)

クラウドで簡単にアプリをつくれます。アプリを持ちたい、というニーズを最速で実現するのに有効なソリューションです。

まとめ

今回は紹介しきれませんでしたが、MAツールも相変わらず盛況で、機能アップなどが多く見られました。特にメール配信についてはもはやMAでないと役不足、といった雰囲気さえ感じられました。

最後に短時間の訪問だったため、見逃したツールやサービスも多くあったはずです。次の機会にはもっと時間を取って足を運びたいと考えています。

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