マーケティング

Webサイト制作における仕様書とは?書き方や注意点を解説!

Webサイトを制作する上で欠かせない資料となるのが「仕様書」です。明確に定義された仕様書がなければ発注者と制作者の意思疎通に齟齬が生じ、プロジェクトの進展を妨げる要因になるでしょう。そこで本記事は、Webサイト制作における仕様書の書き方や注意点について解説します。

Webサイト制作における仕様書とは

仕様書とは、プロジェクトの要点や業務フローの詳細を記した資料を指します。Webサイト制作における仕様書は、メインコンセプトやデザインの方向性、実装したい機能や実現したい目標などを整理し、完成イメージを明確化した資料です。仕様定義書や要件定義書、あるいは要求定義書と呼ばれるケースもあります。

厳密にいえば、Webサイト制作における要件定義書は「システムに不可欠な仕様」を定義したもので、要求定義書は「システムに求める仕様」を表現したものです。それぞれの意味合いは異なるものの、どちらもWebサイトのコンセプトや方向性を示す資料という観点では同じものといえます。つまり、Webサイト制作における仕様書とは、いわゆる「説明書」に該当する資料といえるでしょう。

仕様書が必要な理由

Webサイト制作は非常に多くの工数を要する業務であり、プロジェクトを円滑に進めるためには制作者に対し、要件や要求を具体的かつ的確に伝えなくてはなりません。たとえば、家具やプラモデルを組み立てると仮定した場合、抽象的かつ曖昧な説明書では完成は困難であり、何度もやり直しが生じると予測されます。Webサイト制作も同様で、制作者が具体的な仕上がりイメージやゴールに至る明確なプロセスを把握できなければ完成させるのは困難です。

また、曖昧な仕様書では、発注者と制作者の意思疎通に齟齬が生じ、ほぼ間違いなく仕様漏れが発生します。仕様漏れによって手戻りが発生すれば、制作者は工数やコストが増大し、その他のプロジェクトにまで狂いが生じる可能性があるでしょう。発注者も納期の遅れによってWebサイトのローンチが遅延し、事業活動にさまざまな支障が生じます。場合によっては追加費用を請求される可能性も否定できません。このような事態を防ぐためにも、Webサイトの要件と要求を明確に定義し、具体的に仕様書として落とし込む必要があります。

「こんなWebサイトを公開したい」という極めて抽象的かつ定性的な概念を、具体的かつ定量的な言語や数値、またはビジュアルに落とし込むのは決して簡単な作業ではありません。しかし、仕様書には情報の整理整頓とイメージの認識・共有という2つの役割があり、この2つの要素なくしてWebサイトの制作は不可能といえます。仕様書は発注者と製作者をつなぐ架け橋であり、そのコンセプトによってプロジェクトの方向性が決定されるため、非常に重要な意味をもつ資料といえるでしょう。

【動画】マーケティング担当者必見!スタートアップCEOと考えるCXの未来

【動画】マーケティング担当者必見!スタートアップCEOと考えるCXの未来

デジタル技術の進化と共に購買プロセスが大きく変化し、B2B・B2C に関わらず、購買者はあらゆるタッチポイントで一貫したサービスを求めるようになりました。この変化の激しい時代において求められる顧客体験とはどのようなものか?

本動画は、過去 SAP.iO のプログラムに参加し、当領域の最前線で活躍されているスタートアップ各社の CEO をお招きし、日本企業が目指すべき将来の CX のあり方などについてディスカッションした内容を収録しています。

動画視聴はこちら

Webサイト制作の仕様書で必要なもの

Webサイトの仕様書はその性格上、発注側が作成するのが一般的です。しかし、Webサイトの製作スキルをもたない発注者が仕様書を書き上げるのは簡単ではありません。そこで、Webサイト制作における仕様書を作成する上で必要となる項目を4つ紹介します。

プロジェクトの概要

Webサイトの仕様書に不可欠な要素の1つ目は「プロジェクトの概要」です。たとえば、Webサイトを新たに作成する場合であれば、まずは「コンセプト」「ターゲットのペルソナ」「トップページと個別ページの構造」「ページ数」「デザインや配色の方向性」など、全体的な構成を明確化します。Webサイトをリニューアルする場合は、それらに加えて「なぜWebサイトをリニューアルするのか?」「抱えている現状の課題は何か」といった、抽象的な概念を具体化しなくてはなりません。

そして、最も重要と言っても過言ではないのが「キーワードの選定」です。Webサイトの流入経路で最も多いのは検索流入であり、キーワード選定はSEOにおける基本であると同時に最重要課題のひとつです。ユーザーが検索エンジンを利用する背景には、「何かを購入したい」「何らかの悩みや疑問を解決したい」といった検索意図が存在します。ターゲットが抱えている悩みや求めているサービスを徹底的にリサーチし、どのような言葉を検索窓に打ち込むのかを逆算してキーワードを選定しなくてはなりません。

また、こうしたWebサイトの構成要素だけでなく、自社のマーケティング戦略におけるWebサイトの役割や目的なども抽出しておきたい要素です。その他にも、目標とする「セッション数」や「直帰率」、「PV(ページビュー)」や「UU(ユニークユーザー)」なども具体的な数値として落とし込み、「KGI(重要目標達成指標)」や「KPI(重要業績評価指標)」を設定する必要があります。ここで作成したプロジェクトの概要がWebサイトの方向性を左右するため、非常に重要なプロセスです。

スケジュール表

2つ目の要素は「スケジュール表」の作成です。プロジェクトの概要を整理できたら、次は具体的なスケジュールを作成していきます。Webサイト制作は基本的に「設計」→「デザイン」→「コーディング」→「テスト」→「公開・納品」というプロセスを辿るのが一般的です。Webサイト制作の知見がなければ具体的なスケジュール表を作成するのは困難なため、製作者との綿密な打ち合わせが必要です。したがって、まずは明確な納期を制作者に提示し、お互いの意見をすり合わせながら、具体的な日時を明記するとよいでしょう。

サイトマップ

Webサイトの仕様書に欠かせない3つ目の要素は「サイトマップ」の作成です。Webサイトの基本的な構造は「トップページ」の下層に「カテゴリーページ」があり、さらにその下層にある「製品やサービスの紹介」「企業情報や事業内容」「採用情報やお問い合わせ」といった個別ページで構成されています。サイトマップとは、こうしたWebサイトのページ構成を図式化したものです。サイトマップを作成することでWebサイトの全体像を視覚的に捉えられるため、作業プロセスや作業量を俯瞰的に把握できます。

また、サイトマップは内部リンクを最適化するためにも欠かせない要素のひとつです。たとえば、ページ内に関連記事や人気記事を表示し、内部リンクを網羅的に張り巡らせることでクローラビリティが高まり、検索エンジンから評価されやすくなります。内部リンクを最適化することでユーザーの回遊率や滞在率が高まり、コンバージョン率の向上や機会損失の軽減につながる点も大きなメリットです。そのため、サイトマップを作成する際は、可能な限り内部リンクを張り巡らせるような設計を意識する必要があります。

ワイヤーフレーム

4つ目の要素として挙げられるのが「ワイヤーフレーム」です。ワイヤーフレームとは、Webサイトのレイアウトやコンテンツの配置を表した簡易的な設計図を指します。簡易的な設計図といってもWebサイト全体の横幅や、ヘッダー画像を表示する縦横比などをピクセル単位で設定します。たとえば、Webサイト全体の横幅は1080px、レスポンシブのブレイクポイントは640px、ヘッダー画像は横幅1080pxで縦横比は1:1.618で作成するなど、具体的な数値として落とし込むのが一般的です。

ワイヤーフレームはWebサイト制作に関する高度な知見が求められるため、基本的に制作側が作成します。しかし、発注者がワイヤーフレームを作成することで、制作料金が割安になるケースも少なくありません。適切なワイヤーフレームを作成できれば制作もスムーズに進むため、納期の短縮にもつながるでしょう。ただし、ワイヤーフレームはレイアウトの具体的な方向性を左右する重要度の高い設計図のため、発注者が無理に作成する必要はありません。

仕様書に書くべき項目

仕様書に書くべき項目に絶対的な規則はありません。一般的に記載すべき項目としては、先述した「プロジェクト概要」「スケジュール表」「サイトマップ」「ワイヤーフレーム」の4つが挙げられます。その他には「企業概要」や「事業内容」、「製品・サービスの詳細」や「画面遷移のイメージ」といった項目を可能な限り具体化しておくことで製作がスムーズに進みます。また、Webサイトの公開後は自社で運用するのか、あるいは製作者に保守業務を依頼するのかを明確化しなくてはなりません。そして、イメージを正確に伝えるためにも、言語だけではなく画像や写真や用いて視覚的に訴えることも重要です。

Webサイト仕様書の注意点

Webサイト制作の仕様書を作成する上で注意すべき点がいくつかあります。たとえば、仕様書は企画書や提案書ではないという点です。仕様書はWebサイトの要件を具体的かつ定量的に定義する資料であって、顧客に提案するためのプレゼン資料ではありません。曖昧な要求を記すのではなく、可能な限り個別具体的な要件を記載しましょう。また、「レスポンシブ対応」や「OS・ブラウザ対応」、通信を暗号化する「SSL化」などは忘れられがちな項目ですが、非常に重要な要素なので必ず定義する必要があります。

仕様書を作成する際は、製品やサービス情報の取り扱いにも注意が必要です。Webサイトの主な役割は、自社の製品やサービスの認知度向上と販促機会の最大化です。したがって、商品やサービスの紹介ページがユーザーや顧客に対して、いかに魅力的に映るのかという点に注力しなくてはなりません。そのためには商品やサービスの詳細なスペックを記載するのはもちろん、ページ構成や画面遷移、具体的なベネフィットなどを仕様書に細かくまとめる必要があります。

SAPが理想のwebサイト構築をサポート

これからWebサイトを新規作成したい、あるいはリニューアルを検討している企業におすすめしたいのが、SAP社が提供する「SAP Upscale Commerce」です。情報通信技術の発達によってスマートフォンが爆発的に普及し、いまや一人に一台という時代になりました。モバイルデバイスの市場は今後もさらに拡大していくと予想され、モバイルファーストの重要性が高まっています。

「SAP Upscale Commerce」は、あらゆるビジネスモデルに対応したカスタマイズ性の高いeコマースを提供し、モバイルファーストのWebサイト構築も容易になる優れたソリューションです。SAP社は企業の基幹業務を統合管理するERPシステムのリーディングカンパニーであり、eコマースソリューションの分野でも高い評価を得ています。「SAP Upscale Commerce」について詳しい情報を知りたい方は下記URLをご覧ください。(https://help.sap.com/docs/SAP_UPSCALE_COMMERCE

まとめ

仕様書は、Webサイト制作において発注者と製作者の意思疎通を図る上で不可欠な資料であり、そのコンセプトによって全体の設計や構成の方向性が左右されます。仕様書の作成は決して簡単な作業ではありませんが、思い描く理想のWebサイトを制作するためには避けて通れません。ぜひ、本記事を参考にして仕様書の作成に取り組んでください。

優れたCX を実現する「顧客データ」活用のあり方を探る
  • fb-button
  • line-button
  • linkedin-button
TOP