B2Cで進むオムニチャネルマーケティングとは?事例と成功のための方法を紹介

 2021.10.29  カスタマーデータ活用ポータル編集部

消費者行動が多様化する中、従来のマーケティングではチャネルごとに施策を実施するため、施策の効果を正しく評価しにくいという課題がありました。すべてのチャネルを統合したオムニチャネルは、多様化する接点を横断したアプローチが実施できる戦略です。ここではオムニチャネルについて事例と合わせて紹介します。

オムニチャネルマーケティングとは?

オムニチャネルとは、販売活動における顧客との接点であるチャネルを連携させて購入経路の垣根を取り払ったマーケティング戦略のことです。実店舗とECサイト、アプリケーションの情報管理システムを一元化することで、顧客に対して様々な接点からアプローチし、購入体験を提供することで機会損失を防ぎます。

従来のマーケティング戦略では、ECサイトのようなWebサイトはもちろん、メルマガやSNS、スマートフォンアプリ、実店舗での接客、テレビCMなど各種媒体・デバイスに分類してアプローチを仕掛けていました。しかし、それぞれ独自で動いていたため、連携はされていませんでした。そこで、あらゆる販売チャネルを統合することで、ユーザーは異なるチャネルを横断したシームレスな購買行動を推進する戦略としてオムニチャネルマーケティングが考案されました。

例えば、「ECサイトで購入した商品を最寄りの店舗で受け取れるようにする」などの取り組みはオムニチャネル戦略のひとつです。また、ECサイトで商品情報を閲覧した後、実店舗で購入するプロセスや、異なるデバイス、チャネルにおいても同一のユーザーとして紐づけてサービスを提供する手法も同様です。

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なぜオムニチャネルマーケティングが必要?

オムニチャネルが重要な理由として「顧客が利用するチャネルに働きかけなければ成果は生まれないこと」が挙げられます。インターネットが発展する以前は、顧客が利用するチャネルはシンプルで限られていました。広告やチラシ、看板といった訴求によって店舗(チャネル)に誘導する手法は想像に難くないでしょう。

しかし、スマートフォンやSNSの登場によって顧客は様々なチャネルを利用するようになり、行動パターンが複雑化した結果、従来のアプローチでの訴求が難しくなりました。特に個人の発信が重要視され、企業が発信する情報の訴求力が低下したのは悩ましい問題です。そこで、複数のチャネルを横断したアプローチによって一人ひとりの満足度を向上させ、多様化する消費者行動に対する適切なマーケティング手法として、すべてのチャネルを統合して連携させるオムニチャネルマーケティングに注目が集まりました。

オムニチャネルマーケティングの成功事例

オムニチャネルマーケティングを実践するにあたっては、企業の成功事例からの学びが重要です。ここでは国内の企業で成功した事例を紹介します。

イオン

イオンはスマートフォンアプリを活用したオムニチャネルを推進しています。売り場に設置されている商品POPやチラシをスマートフォンアプリ「イオンお買い物アプリ」内にある「撮って!インフォ」で読み込ませると、対象商品を使ったレシピを提案してくれます。また、「A touch Ru*Run」というタッチタブレットを店内に設置し、店舗で取り扱いがない商品のお取り寄せから代金の精算、配送の手続きまで行える仕組みを提供しています。

無印良品

無印良品はスマートフォンアプリ「MUJI Passport」をリリースし、アプリ内で店舗検索や在庫確認、最新ニュースの配信を実施しています。また、レジで会計時にアプリからバーコードを読み込むことで得られるマイルポイントが貯まるプログラムは、多くの顧客に購買体験を提供し、なおかつ実店舗への誘導も促しました。

さらに、マイルによって会員ランクが上がり、ボーナスポイントが付与されます。誕生日月にはリマインドとマイルプレゼントが提供されるため、顧客とのコミュニケーションも充実しました。これは顧客を店舗へ誘導する仕組みと顧客をファン化させる仕組みを実現している良い事例です。

資生堂

大手化粧品メーカーである資生堂のオムニチャネル戦略は、健康の専門家とのコラボレーションサイトである「Beauty&Co.」と、総合美容サービスである「watashi+」、そして百貨店などのリアル店舗を組み合わせで運用しています。これらのチャネルは、すべてECによる販売と店舗への集客を達成しています。

特に「Beauty&Co.」は、資生堂に関する商品訴求をするサイトではなく、美に関する提案をすることで「美容への関心」を高め、化粧品市場の拡大を目的として運用されています。一方、「watashi+」では資生堂色を前面に出し、オンラインショップへの誘導や専門家への相談ができる仕組みを構築しています。これは2つのサイトを屈指して市場拡大と、ECや店舗への集客および多角的な顧客体験を提供する戦略です。

セブン&アイ・ホールディングス

セブン・フィナンシャルとセブン銀行が共同出資で、決済サービス会社の「セブン・ペイ」を立ち上げました。グループ内で利用できる決済機能と、系列店で買い物をすると貯まるセブンマイルプログラムを連携して顧客関係管理IDの一元管理を実現しています。それにより企業と顧客一人ひとりとの関係性を最大化し、より個人に向けたサービスの充実を図っています。これは顧客満足度と顧客ロイヤルティを向上させるCRM戦略を織り交ぜた成功事例です。

オムニチャネルマーケティングを成功させる方法

オンラインとオフラインを横断した顧客体験を提供できるオムニチャネルですが、販売部門、物流部門、システム部門が連結した組織の一元化が求められます。そのため、導入時には「目的の明確化」と「組織全体への共有」が必要不可欠です。

また、マーケティング戦略を立てる時には「顧客起点での戦略」が求められます。企業は自社にとって理想的な人物像である「ペルソナ」を設定し、ペルソナがオムニチャネルで購入するまでの道筋をカスタマージャーニーに落とし込む必要があります。一連の流れを可視化し、対象となる顧客の心情変化や商品検討のきっかけなどを仮説ベースで組み立てていきましょう。

オムニチャネルの核となるのが、仕入れから販売までの状況を総合管理可能な一元管理システムの構築です。店舗の在庫状況、ECサイトの売上、ユーザーの過去の購入履歴、アンケート結果、ログデータ、顧客情報など、取得できる全ての情報を統合することで、チャネルに最適化されたマーケティング施策の実施を目指してください。

マーケティングを統括して管理するSAP Marketing Cloud

オムニチャネルを成功させるための核である「あらゆる情報の一元管理」を行うためにはeコマースに特化したプラットフォームの導入が必要です。また、管理システムの他に顧客関係管理 (CRM)やリアルタイムのビジネスインテリジェンス (BI)による分析機能も求められます。

これらの要請に応えるのが、次世代クラウド型CRMシステム「SAP Marketing Cloud」です。このソリューションは、オムニチャネルを導入する際に必要な機能を全て備えており、様々なビジネスモデルに対応できる拡張性と柔軟性を兼ねそろえたプラットフォームです。

例えば、オムニチャネル戦略を成功に導くために必要な販売データを活用し、顧客のインサイトを予測した収益性の高いチャネルの策定や、全てのチャネルにおける価格設定とプロモーションの最適化を実現します。

まとめ

オムニチャネルを導入することで、オンラインとオフラインを横断した購買体験の提供が可能です。また、販売管理や購買履歴、顧客情報を全て一元管理すれば、「購入のしやすさ」や「提供する情報」の質を向上させることもできます。

オムニチャネルを実現するためにはシステムの統合が核となるため、SAP Marketing Cloudのような単一のプラットフォームで管理できるシステムが必要不可欠です。eコマースマーケティングに特化したSAP Marketing Cloudであれば、購買で発生する全てのプロセスをリアルタイムで計測することができます。オムニチャネル戦略をスムーズに促進する一手としてITツールの導入も検討してみてはいかがでしょうか。


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