商品情報管理システムを構築する際に気をつけたいポイントとは?

 2021.09.30  カスタマーデータ活用ポータル編集部

スマホなどの普及に伴い、販売チャネルのマルチ化が進む中、商品情報を迅速かつ整合的に顧客のもとへ届けるため、「商品情報管理システム(PIM)」を導入する企業が増えています。しかし、PIMを有効活用するうえでは、いくつか注意点があります。本記事では、PIMを構築するときに気をつけたいポイントについて解説していきます。

商品情報の一元管理が難しい理由

「商品情報管理システム」を導入する企業が増えている理由として、さまざまなビジネス環境の変化に伴い、商品情報の一元管理が従来よりも難しくなっていることが挙げられます。

スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスの普及に伴って、現在の企業はECサイトやモバイルアプリ、SNS、あるいは従来の商品カタログなど、マルチチャネルで商品情報を顧客に提供する必要が高まっています。その際、掲載メディアに応じて画像や動画、商品説明書など多種多様なデータ形式で提示しなければならず、企業が管理しなければならない商品情報はとても複雑になりました。

また、現代ビジネスにおいては即時性のあるマーケティング戦略や商品投入が重視されており、分野によっては新商品が次々登場しています。そして、そのつど商品情報も更新しなければならず、データマネジメントには膨大な時間とコストが不可欠です。

しかも日本企業は、もともと部門ごとに最適化されたシステムを使用している場合が多く、データ管理も部門ごとに行われがちという問題を抱えています。たとえば、開発部門とマーケティング部門で商品情報の量や粒度が異なれば、マーケティング部門が展開する商品プロモーションは、商品の実像と比べてちぐはぐなものになってしまうでしょう。

これらの事情により、商品情報の一元管理は従来よりも遥かに困難になっています。そして、こうした課題を克服するためのソリューションとして期待されているのが、商品情報管理システムなのです。

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商品情報管理システムとは

それでは、商品情報管理システムとはどのようなツールなのでしょうか。商品情報管理システムは一般的に「PIM」とも呼ばれますが、これは「Product Information Management(プロダクトインフォメーションマネジメント)」の頭文字を取った略称です。PIMではプロモーション情報も含めて、企業が保有するすべての商品情報を一元管理できます。

商品情報管理システムの役割

PIMの役割は、大きく以下の2つに分けられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

  1. 商品情報の一元管理
    まずPIMにおいては、商品の種類に応じた階層的なマスタ管理が可能です。また、PIMでは商品名やサイズ、重さ、説明テキスト、画像、動画など、商品に関するすべてのデータを一元管理できます。さらに、PIMには既存の社内システムとの連携機能が搭載されており、各部署の抱える商品データをPIMに集約し、全社的に共有することが可能です。部門横断的にさまざまな商品情報が集約されることによって、たとえばマーケティング部門が商品の新たなアピールポイントを発見したり、開発部門が商品の改良すべきポイントに気づいたりなど、新たな展開が生まれてくることも期待できます。
  2. 販促活動の強化
    商品情報の一元管理が可能になることは、販促活動においても多大な影響を与えます。たとえば、Webマーケティングの担当部門と商品カタログを担当する部門で異なるデータベースを使っていた場合、提供される商品情報がチャネル間でブレやすくなってしまいます。もちろん、こうした情報の擦り合わせは手作業でも行えますが、それには非常に煩雑な手間が必要です。この点、PIMならシステム連携によって自動的に部門横断的な情報共有が可能なので、そうした手間は必要なく、マルチチャネルでのプロモーションも迅速かつ整合的に展開できます。

PIMを構築する際に気をつけたいこと

企業の商品情報管理を大きく助けるPIMですが、中にはPIMを導入しても十分な成果を上げられない企業も存在するようです。そこで以下では、PIMの導入で失敗しないための注意点について解説します。

必要な機能を洗い出す

PIMの導入に失敗する最大の原因としては、自社に必要なシステムの要件を購入前にしっかり定義できていないことが挙げられます。PIMの機能は製品によってさまざまで、中には特定の業界に特化した製品もあります。また、PIMは複数部門での運用が前提となるため、部門ごとに求める機能が異なる場合もあるでしょう。

それゆえPIMを導入する際は、事前に必要な機能を洗い出し、検討中の製品がその要件を満たしているかしっかり確認しなければいけません。なお、PIMはシステム連携やマルチチャネル運用が肝心であるため、拡張性の高さもチェックしておくとよいでしょう。

部門横断的な組織体制を作る

PIMは全社的な商品情報の管理・活用に使うツールなので、その運用にはマーケティング部門をはじめ、営業部門や開発部門など複数の部門が関与します。それゆえPIMの導入・運用に際しては、「そもそもなぜPIMが必要なのか」「そのメリット・デメリットは何か」といった、PIMへの理解の共有が欠かせません。それぞれの部署に必要なシステム要件を聞き取りしたり、データ入力の仕方について統一的な運用ルールを設けたりなど、部門横断的な取り組みをする必要があります。

「SAP Customer Experience」で管理体制を強化

PIMのようなITツールを活用することで、マーケティング業務の効率や販促効果は飛躍的に高まります。そこで、PIMと併せてマーケティングを支援するツールとしておすすめしたいのが、次世代クラウド型CRMソフトウェア「SAP Customer Experience(SAP C/4 HANA)」です。

SAP C/4 HANA では、CRM(顧客管理システム)の顧客データと、在庫管理や生産管理といったERPの業務データ連携が可能です。SAP C/4 HANAによって顧客の全体像を把握し、それに基づいてPIMを活用したプロモーションを実施していくことで、効果的なマーケティングが可能になるでしょう。

まとめ

商品情報管理システム(PIM)は、企業が保有する商品情報の一元管理を可能にし、マルチチャネルでの販促活動を強化します。しかし、複数部門での運用が前提となるため、導入に際しては自社の要件を事前にしっかり確認しておくことが大切です。また、その運用に際しては全社的な統一ルールを作るなど、部門横断的なルール作りや意思統一も欠かせません。PIMを導入する際は、これらの点を留意したうえで検討しましょう。


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