顧客情報管理に求められるシステム要件とは?各ツールの特徴や機能を解説

 2020.09.25  カスタマーデータ活用ポータル編集部

生産性向上を図るために、営業やマーケティング活動などで顧客情報管理の効率化が重視されています。顧客情報管理といっても、CRM・SFA・MAの3つの領域があります。本記事では、それぞれについて解説したのち、システム導入で重視すべきポイントをご紹介します。

顧客情報管理システムとは?

「顧客情報管理システム」とは文字通り、顧客との関係や顧客の情報を一元的に管理するシステムのことです。顧客のフェーズによって、大きく分けて3つに分類できます。

ここでの顧客の「情報」とは、顧客に関した取引先の社名・住所などの基本情報や、担当者に関する情報、さらには日々の営業活動の履歴や商談プロセスに関する情報を指します。中でも、顧客との関係性の管理を英語で「Customer Relationship Management」と表現することから、「CRMシステム」としても知っている人も多いでしょう。基本的には、既存顧客に関する情報の管理を通して顧客とのつながりを深めることが、CRMのメインとなります。

似たようなツールとして「SFA(Salesforce Automation)」がありますが、これは顧客情報管理の中でも「営業支援」に焦点を当てたツールで、商談フェーズを円滑に進めることができます。また「MA(Marketing Automation)」もありますが、こちらはさらに前工程の見込み顧客の獲得を自動化・効率化します。

以下では、CRM・SFA・MAについてより詳しく解説していきます。

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CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)とは

まずCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)についてですが、先述した通り、既存顧客をメインとし、顧客情報の収集や分析を通して効率よくクロスセルやアップセルにつなげるためのツールです。あるいは、アフターフォローが必要なサービスにおいては、顧客とのコミュニケーションなどを蓄積しておくことで、顧客ごとに最適な対応が効率よく実行できます。

CRMの特徴は、会社全体における顧客関係情報をシステムに一元化し、クラウドなどを通して、場所を問わず複数人が同時に情報にアクセスできる点です。ソフトウェアの場合は端末に依存しますが、近年ではアプリも含めクラウドベースのサービスが増加しています。顧客ごとに基本情報やコミュニケーションなどの履歴情報が網羅されており、特に複数人で顧客対応を行っている場合は生産性向上が期待できます。情報を一括管理できることで、より取引が見込める顧客の属性等も分析でき、より効率的なアプローチが可能になります。

SFA(セールスフォースオートメーション)とは

SFA(セールスフォースオートメーション)は、顧客情報管理の中でも営業活動の管理や効率化に特化したツールです。CRMと比較すると、既存顧客との関係性ではなく、新規顧客も含めた営業活動を主眼に置いています。よって、受注に至る各プロセスや売上情報など、営業活動に関するさまざまな情報を一元化・ナレッジ化できるのが特徴です。

また、ともすれば属人化しやすい営業のノウハウを、SFAを通じて可視化することができます。商談のフェーズごとに押さえるべきポイントがどう満たされているか、顧客とのコミュニケーション内容などが記録され、受注しやすい営業の進め方を「仕組み化」することも期待できるのです。

このような特徴から、既存顧客をメインとする企業よりは、営業活動を中心とする企業のほうがSFAを採用する傾向にあります。

MA(マーケティングオートメーション)とは

MA(マーケティングオートメーション)は、さらに上流工程にあたるマーケティング活動の効率化・自動化を主眼に置いたツールです。近年ではデジタルマーケティングに本格的に着手する企業も増えていますが、それに伴ってMAの活用も広がっています。

MAはいわゆる「商談」にはまだ至っていない、「見込み顧客」について効率的なマーケティングアプローチによって商談化を進めていきます。具体的には、問い合わせなどで獲得した見込み顧客の情報や、Webページ上での行動に応じて適切なコンテンツの配信を行い、見込み顧客の関心を高めます。単に、従来のメールマーケティングやセミナーの御礼メールなどを自動化するだけでなく、顧客の関心に合わせたマーケティング活動を自動化できるのです。

これらの特徴から、Web広告などを中心に集客やプロモーションを行う企業にとって、MAは相性がよいといえます。

顧客管理システムの導入時にチェックしておきたい要件

3つのツールについて解説しましたが、これらのシステムは単に導入するだけでは成果につながりません。つぎに、導入時に注意すべきポイントを解説します。

自社の事業や業務フローと相性のよいシステムかどうか

システム導入が目的化することを避け、自社の事業や業務フローにマッチするかどうか、入念にチェックする必要があります。

繰り返しになりますが、営業力の強化や業務効率向上はSFA、既存顧客との関係強化や顧客データの分析はCRM、見込み顧客獲得の増加や購買行動のデータ分析はMAがそれぞれ最適です。CRM・SFA・MAのどれが最適か、あるいはどの組み合わせが最適かについては、企業のビジネスモデルや戦略によって異なります。あるいは、ひとつのツールで複数の領域をカバーするものもあります。

改善したい業務フローや自社のビジネスモデルによって、どのシステムがよいか、この観点を慎重に見極め、システムを選定しましょう。

コストパフォーマンスや機能面もチェックする

システムの導入には、ある程度まとまったコストが発生します。よって、担当者としても、そのコストパフォーマンスや機能面は重視すべきポイントになります。

コスト面では、大きくイニシャルコストとランニングコストの観点で整理し、自社にとってそれぞれのツールがコストに見合った機能かどうかを精査します。システムによって違いもあるので、各ツールのメリットを比較してみるのもよいでしょう。

また、顧客情報管理システムとしての基本的な機能や運用イメージに加え、提供形態も重要なポイントです。クラウドであればアクセスが容易で利便性も高いですが、セキュリティをより重視するならオンプレミスがおすすめです。顧客情報の内容や事業内容によっても適した提供形態は変わるため、事前に自社に合うシステムの要点をピックアップしてみることをおすすめします。

まとめ

デジタル技術が急激に発展し、便利なツールが各社から提供されています。顧客情報管理システムも例外ではなく、生産性向上を求めてシステムの活用を検討する企業担当者も多いでしょう。

顧客情報管理システムには主に3つの領域があり、その企業のビジネスモデルやスタンスによって、適切なシステムは異なります。システム導入の目的と適切な要件を整理したうえで、導入を進めていくとよいでしょう。


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